パチンコ屋はどうしてこうも接客と清掃に力を入れるのか
よくパチンコ屋のトイレは綺麗と言われる。
確かに綺麗だ。
と言うか綺麗にしないと怒られる。
一部例外はあるものの、大手のパチンコチェーン店はどこも接客と清掃に力を入れている。
最近は打ち手もそれに慣れてきたのか、接客が悪いとクレームを入れることも増えてきた。
よく、「接客なんてどうでもいいから玉を出せ」とユーザーは言う。
打ち手が接客や清掃のクオリティを本気で求めているとは、私も正直思っていない。
でも、パチンコ屋のオーナーは本気でそれが必要だと思っている。
まあ、お店によるのかもしれないけど、少なくとも私の会社においてはトップは本気でそう思っている。
よく清掃や接客はコストがかからないから、玉を出さずにそちらに力を入れていると言われる。
まあ、そういう側面もある。
実際にやるのとやらないのとではどちらがいいかといえば、やったほうがいい。
接客が悪いよりは、良いほうがいい。
台が汚いよりは、綺麗なほうがいい。
だけど最近はその程度の認識だったものを超えて、本気で接客で稼動を上げに行っている。少なくとも、うちの会社では。
どういう接客をすれば、稼動があがるか、本気で考えている。
わざわざ外部から識者を呼んで、具体的なプロジェクトまで考えたりしている。
打ち手の気持ちとお店のやり方は、こうして見ると大きく乖離している。
でも仕方ない。
多分、そうしないと落ち着かない。
お店は利益がないと成り立たない。
お客さん側に勝ち続けてもらうわけにはいかない。
でもお客側は勝ち続けることを求めている。
お客の需要に応えるのが、当たり前でもっとも効果的な会社の営業方針だ。
だから需要に応えているものがないと落ち着かないのだ。お客に会社側から半永久的に提供できる、「来店動機」がないと落ち着かないのだ。
だからそれを「接客と清掃」と言うことに「しようとしている」。
台が綺麗ならお客様が喜ぶ。スタッフの笑顔でお客様も笑顔になっている。
スタッフと仲良く話しているお客様の姿を見て、「ああ、うちの接客がいいからお客様が喜んでいる」と思って安心する。
そうして更に接客と清掃に力を入れようとする。
それが実際に稼動につながっていると言う実証データは何年経ってもあがってこないのに。
あがってこないのは、まだまだ「接客と清掃」が足りないからだと信じて、それを貫き続ける。
貫くものが、それしかないから。
言われたとおり、接客も清掃も力は入れている。
勿論、やらないよりはやったほうがいい。ひどい接客に嫌気が差して、二度と来なくなってしまうお客様は0人のほうがいい。
だけどそれだけじゃ、どうにもならないのが現状だ。
多くのパチンコ屋が接客と清掃に力を入れている。
多分その理由は、「自分達の仕事が、真っ当な理由でお客様に支持されている」と思いたいからだと思う。